落雷バリア(dinnteco)とは
落雷バリア dinnteco-100Plus
落雷は「雲の中の電荷」と「地表の電荷」との互いの放電によって発生します。
雷雲が生成されるときに雲の下層部分にマイナス電荷が滞留し、それによって地表にプラス電荷が誘導されて滞留します。その次に、①雷雲から地表に向かって先駆放電(ステップトリーダー)が発生します。②地表から雷雲の下層に向かい、中和しやすい経路を求めて小規模な放電(ストリーマ)が発生します。③上からの放電(ステップトリーダー)と下からの放電(ストリーマ)が繋がり、大きな落雷となります。
この落雷の原理から考えると、たとえ雷雲が接近してステップトリーダーが発生したとしても、下からの放電(ストリーマ)が起こらなければ、放電路が形成されない=落雷は発生しない、ということになります。
このような考え方から生まれたのが落雷バリア(dinnteco)です。
dinnteco-100plusは、接地面からプラス電荷を、製品周囲の大気中からマイナス電荷を収集し、製品内において中和し続けるはたらきをします。このはたらきを繰り返すことで、周囲の電界に影響を与え、接地面からのプラス電荷は上昇せず製品に集められるため、雷雲のマイナス電荷との結びつき(落雷現象)が抑えられます。
この仕組みによって保護対象物を直撃雷から保護します。
当社では、お客様の使用目的や使用環境などをお聞きし、レンタルまたはご購入でのご利用を提案しております。季節や期間限定で落雷バリア(dinnteco)を設置されるならレンタルを、年間を通して設置されるならご購入を、お客様のご都合に合わせて利用方法を選べます!
(※)従来の避雷針と同様、保護範囲を100%カバーする保証はありません。
落雷バリア(dinnteco)の特長
- 従来の避雷針と同様の手続きで、簡単に導入、設置できます。
- 地面に誘起された電荷を用いるため、電源は必要としません。
- 持続的な性能を持ち、保守について費用や手間がほとんどかかりません。
- 1台で最大半径約100mの範囲を直撃雷から保護することができるため、従来型避雷針よりも広い範囲をカバーできます。
- 従来型の避雷針と比べ、少ない避雷器(SPD)で誘導雷の対策ができます。
- 第三者認証機関「ビューローベリタス」により、雷保護におけるIEC(国際規格)の適合性が認証されています。IEC規格は、日本のJIS規格と内容面で整合性が図られている工業製品規格です。
※建築基準法・消防法などに係る物件に限ってはJIS規格で定められた設計および保護範囲となります。
落雷バリア(dinnteco)の仕様
製品仕様
商品名 | 落雷バリア |
---|---|
型式 | dinnteco-100Plus |
保護半径 | (最大100m) |
寸法(mm) | 幅24.48×高さ37.02 |
本体重量(kg) | 7.0 |
本体材質 | アルミニウム、POM(ポリアセタール) |
電磁波からの保護機能
dinnteco-100Plusには、補助的機能として電磁防護機能があります。これは従来の避雷針システムにはないものです。
雷を原因とする、強力な電磁波や電磁界から防護することができます。電界内の電磁エネルギーを消散させたり、電界内の様々な周波数の電磁パルスやエネルギーを効果的に減衰させます。
また、dinnteco-100Plus は EN 規格(欧州規格)で電磁適合性が証明されています。
電磁適合性とは、自身の電磁妨害波が他のどんな電子機器に対しても影響を与えず、また自身が電磁妨害を受けても満足に動作することを言います。互いの電子機器に影響を及ぼすことがありません。
事実 10 年以上、海外の通信タワーに dinnteco-100Plusが設置されていることから、まさにこの電磁適合性が証明されていると言えます。
従来型(フランクリンロッド)と落雷バリア(dinnteco)の比較表
落雷バリア(dinnteco-100Plus)
落雷制御能力 |
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避雷確立 |
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保護対象 |
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電磁波 |
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避雷の精度 |
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リスクヘッジ |
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その他 |
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従来の避雷針(フランクリンロッド)
落雷制御能力 |
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避雷確立 |
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保護対象 |
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電磁波 |
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避雷の精度 |
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リスクヘッジ |
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その他 |
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落雷バリア(dinnteco-100Plus)の有効性に関する研究
Caseパドリンズの通信塔における避雷効果測定
検証の概要
2003年6月21日に、標高2,300メートルの西ピレネー山脈の中でも特に落雷の発生率が高い領域((Nc)7.7、(Nr)32)に位置する通信塔へdinnteco-100Plusが設置され、2003年6月21日から2016年12月31日までの14年間、落雷状況の調査を実施しました。
dinnteco100-Plusを設置する前は、1997年から2002年の間、従来型の避雷針(フランクリンタイプ)を設置していましたが落雷が発生しており、その中で発生した最も深刻な雷の影響 は2000年に起こった落雷事故で、塔の電気および電子部品のほとんどが焼損する深刻なものでした。
検証結果
14年間の調査でのdinnteco-100Plusの効果は、実装した建物へ直接雷を受けた場合は100%で、半径100mの範囲内では、48.73mで1回、100m以上では1255回で99.99%だった。(14年間のうち2013年~2016年の間の直撃雷は0件)
14年間の調査中に1256回の落雷が2kmの範囲では記録されており、最も近い範囲の落雷は48.73mだった。 (2010年6月14日14:17:36 22 KA (-)/時を記録)
落雷の確率はパドリンズの塔から100 m未満の距離で0.07%、100 mから300 m未満の距離で1.27%、300 mから500 m未満の距離で2.38%、500 mと900 mの間の距離で8.2%、900mを超える距離で88.05% となった。
結果から導かれる結論
【結論1】dinntecoにより上昇トレーサの形成が防止される。
dinnteco-100Plusの直撃雷制御効果は100%で、dinnteco-100Plusから半径100m以内 (48.73m 離れたところ)の落雷制御効果は99.9% でした。
実際のデータをみると、dinnteco-100Plusが設置されている地点から遠ざかるにつれて落雷のリスクが増加することを証明しています。このことは、計算式から導き出される保護範囲と、dinnteco100-Plusから放出されるマイナスイオンが自然環境において雷雲に発生するマイナスイオンを追跡し、放電現象を制御できる距離が一致していることを証明していると言えます。
このことから、dinnteco100-Plusはその環境における可変電界を補償し、上昇トレーサの形成を防止することが実証され、保護範囲内での効果は大変に有効であると言えます。
【結論2】雷雲の中の現象にはdinntecoは影響を及ぼさない。
dinnteco-100Plusの周囲に現れる電場にのみ影響し、雲の中で起こっている落雷、また暴風雨の数や時間には影響しないという結果になりました。
Caseマゼラの通信塔における避雷効果測定
検証の概要
マゼラ通信塔は雷の発生率が高い地((Nc)6 のゾーン)にあり、塔を所有しているABERTIS TELECOM(CELLNEX)によると、2014年6月1日のDDCE100の設置前には、多少の顕著な電気的損傷を伴う落雷が発生していた。
検証結果
dinnteco100が設置された2014年6月1日から2016年12月31日まで塔に直撃雷はなく、適用範囲の半径100m以内でもなかった。塔の周り3 Km範囲では、2014年6月1日~2015年12月31日の1年7カ月間の調査中に299回の落雷が発生。塔の100m以上離れた場所での落雷( 10.9KA(-) 2015年8月22日16時33分19秒 )が確認されている。
全ての落雷が塔の100m以上離れた場所で発生しており、マゼラの塔から100m以上300 m未満の距離で3.6%、300 m以上500 m未満の距離で2.91%、500 m以上900 m未満の距離で18.24%、900mを超える距離では81.55%落雷が発生したのが確認された。
負電荷の平均強度は約13KA、正電荷の平均強度は30KAで、2014年6月11日に塔から2kmで79,900A(‐)、1,5kmで95,000A(+)といくつか重要な強度の落雷が確認されているので、潜在的な落雷を考慮して電気設備を保護する必要がある。
雷の発生率が高い(Ng=6)マゼラ塔での2年7か月間の調査期間中、dinnteco-100Plus の有効性は、塔への直撃雷、適用範囲の半径100m以内の落雷ともに100%であった。
結果から導かれる結論
【結論1】dinntecoにより上昇トレーサの形成が防止される。
実際のデータをみると、dinnteco-100Plusが設置されている地点から嵐が遠ざかるにつれて落雷のリスクが増加することを証明しています。このことからdinnteco-100Plusは、その環境における可変電界を補償し、上昇トレーサの形成を防止することが実証されました。
【結論2】雷雲の中の現象にはdinntecoは影響を及ぼさない。
dinnteco-100Plusの周囲に現れる電場にのみ影響し、雲の中で起こっている落雷、また暴風雨の数や時間には影響しないという結果となりました。
落雷バリア(dinnteco-100Plus)のコストメリット
コストを考える時は『避雷器(SPD)込み』で!
従来型の避雷針(フランクリンロッド)に落雷した場合、建物の躯体全体に一瞬にして数万アンペアという電流が流れて建物内に磁界が発生します。この磁界に電力線や通信線などがあると、電磁誘導によってその線に起電力が生じて大きな電流が流れることになり、これを誘導雷といいます。
誘導雷を防ぐには、避雷針に加えて避雷器(SPD)が必要となります。
つまり、従来型の避雷針は“直撃雷”の被害は防げても“誘導雷”の被害は発生してしまうため、誘導雷の被害も防ぐためには、避雷針のコストの他に避雷器にかかるコストも考えておく必要があります。
誘導雷の侵入経路は、大きく分けると電源線、電話線、TV 線、接地線の4種類です。それぞれの入口をプロテクトできれば、誘導雷による電流(雷サージ)が侵入しづらくなります。このプロテクトが避雷器(SPD)と呼ばれるもので、従来型の避雷針で建物の中の電子機器やデータ資産を守るためには、この避雷器(SPD)が必須となります。
従来型避雷針は避雷針自体が低コストでもSPDに400万円以上必要!
図A
図B
図Aと図Bは、同レベルの誘導雷対策に必要なSPDの数を、従来型の避雷針を設置している場合とdinntecoを設置している場合とで比較したものです。
同一条件で、誘導雷による電流をプロテクトするために必要なSPDの設置プランを設計しています。
従来型の避雷針の場合は、1台数万円〜数十万円のSPDを多数設置する必要があることがわかります。工事費を含め、数百万円〜のコストがここで発生します。
施設中に多数のSPDを設置しなくてはならず、配線の長さにも制約が生じるため、コスト的にも使い勝手的にも現実的な選択ではありません。
また、SPDは一度落雷があれば基本的には交換しなくてはいけないため、避雷針への落雷がある度に、毎回このコストがかかります。
今日の避雷針に対するニーズ、つまり、人命や建物はもちろんのこと「データの保護」「機器の安定稼働」などの要望を満たすためには、「従来型避雷針+SPD」よりも「dinnteco(+SPD)」の方に、品質としてもコストとしても優位性があると言えます。
特に広い保護範囲を必要とした時のトータルコストには大きな差が発生!
従来型避雷針(フランクリンロッド)を設置する場合、保護範囲は一般的に半径5m程度(※設置位置の高さにより変動)のため、広い面積を保護するためには複数台設置しなければいけません。
従来型の避雷針は「雷を呼び寄せて落とす」仕組みであることから、保護範囲が不完全だと、かえって雷を呼び寄せてしまい危険度が増すことになってしまいます。保護範囲をきちんとカバーできなければ危険です。
例えば、広い駐車場などを保護するために、従来型の避雷針ですと実に22本の避雷針の設置が必要となった場合、そのコスト計算をすると約2,500万円ほどかかることになります。
従来型だと22本(2,500万円)必要だった避雷針をdinntecoで2本(600万円)に集約!
従来型の避雷針を設置した場合、保護範囲のカバーのために22本の避雷針が必要だったとしても、落雷バリア(dinnteco)なら1台で約100mの範囲を保護できるため2台の設置で済みます。
また、実際に22本もの避雷針を設置した場合は駐車場が避雷針だらけになってしまうため、美観的にもお客様の使い勝手にも問題が生じてしまいます。落雷バリア(dinnteco)であれば、既にある外灯の先端に設置することもできるため、美観や駐車場の動線も損ねることなく落雷対策をすることができます。
落雷バリア(dinnteco-100Plus)選べる導入方法
当社では、この落雷バリア(dinnteco-100Plus)を、より身近な形でお客様にご提供することといたしました。
建機のレンタル会社だからこそ出来るお客様へのサービスとお客様へのご提供方法。
お客様のご要望に沿ったご提案をしてまいります。
ぜひお気軽にご相談ください。
イベント・屋外スポーツなど、短期間のご利用のときはレンタルのご活用が一番!
簡単な設置方法もご提案させていただきます。
落雷が怖い。身近でも被害が発生している。など日常的に被害が懸念される場合にはご購入をお勧めいたします。
専門家による保護範囲の設定、工事方法などキメ細かくご相談に応じます。
注1)お見積りの際にも地域や諸条件によっては費用が発生するケースがございます。
注2)万一落雷による破損・事故が発生しても、当社は一切の責任を負わないものとします。
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